【液肥や薬剤の散布方法】芝生初心者にやさしく解説。

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【液肥や薬剤の散布方法】芝生初心者にやさしく解説。

私たちは健康を維持するためにサプリメントを摂取したり、体調を崩したらお薬を処方してもらいますよね。芝生も同じように健全な状態を保つために栄養素を取り入れたり、病気になったら薬剤を散布する必要があります。


芝生も健全な状態を維持するために肥料や漢方農薬などを使用したり、病害発生時には殺菌剤を使用したりします。他にも虫を寄せ付けないために殺虫剤であったり、雑草を抑えるために除草剤を使用したり、美しい状態を保つためにはさまざまな資材を活用することがあります。

しかし、誤解しないで頂きたいのは、必ずしもこれらの資材を使用する必要はないということ。完璧な状態にこだわるのであれば使用した方が理想的な状態に近づけますし、あまりこだわらないのであれば、必要に応じて導入を検討する程度で良いでしょう。

みんながみんな、サプリメントを摂取しているわけでもないし、脱毛サロンに通っているわけでもないですよね。それと同じです。

大切なことは、目的・目標にあった管理を行うこと。上質な芝生を目指すのか、省管理でそこそこキレイを目指すか。自分合った管理方法を見つけることで持続可能で、楽しみながら芝生の手入れができるようになります

  • 芝生の色が薄くなってきた
  • 芝生が一部枯れてきた
  • 草引きが大変

上記のような悩みを抱えている方や液体肥料や薬剤を散布することに抵抗がある方にとって参考になるように薬液散布の方法をまとめてみました。この記事を読むことで芝生管理の幅が広がり、芝生のトラブルに対応する力が身に付きます。

まずは今回、対象となる資材から整理していきましょう。

対象となる資材一覧

薬液の種類と役割

 液肥:芝生のサプリメント(ツヤツヤで元気な芝生になります。)

 除草剤:芝生の脱毛サロン(必ず芝生用を使用してください。生やしたいところも禿げます。)

 殺菌剤:芝生の抗生物質(菌を防除するのみ。回復は芝生本来の再生能力次第。)

 殺虫剤:芝生の虫よけスプレー(芝生も虫にってはごちそうです。)

液肥

メネデール 芝肥料


固形肥料に比べ、即効性に優れています。希釈率が高く散布量も多いため散布ムラになりにくいのが特徴。肥料焼けのリスクが低く、気温が高くなる夏に固形肥料の代わりに散布することができます。
デメリットは持続性に欠けること。
オススメ:メネデール(緑)

除草剤


必ず芝生用のものを使用してください。
除草剤の作用は「今、生えているもの枯らす効果」と「これから生えてくるもの防除する効果」の2種類あります。


除草剤の種類によって得意な雑草が異なります。複数の薬剤を混ぜて使用することで除草効果が高まります。
使用するかしないで日々の手入れの作業量が格段に差がでます。1年目は使用できないので注意。
オススメ:シバゲン

殺菌剤

殺菌剤


芝生も病気になります。特に芝丈を短く管理する場合はもともと強いストレスがかかっているため耐菌性が低くなりやすく、感染リスクが高まるので発病前の予防対策が重要になります。


病害対策として、発病する前に散布して予防する目的と発病してから進行を食い止める目的の2パターンあります。
殺菌剤は病気になった芝生を回復させるためのものではなく、再生できるかは芝生本来の生命力が左右します。

病害発生に関しては主因、誘因、素因の3つの要因で成り立っています。

主因は病害となる菌の有無。素因は芝生の耐性力。誘因は快適な環境を整えることができているか。

これらすべてが崩れない限りは芝生が病害で壊滅状態になることはありません。

詳しくは下記の記事を参照してください。

≫【芝生の病害対策】なぜ病害が発生するのか。初心者に分かりやすく解説。

現に芝生に適した土壌で日当たりもよく、散水も適度にしていれば、人に見られても恥ずかしくない程度の芝生にはなります。

病気になっても必ず全滅することもありません(素因と誘因が主因よりも優勢になっている状態)。

芝生管理の本でも、殺菌剤の使用を推奨しないことを書かれていることもあります。

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殺菌剤の扱いは初心者には難しいので下手に扱わない方が良いという趣旨のようです。

殺菌剤の扱いが難しい理由は以下の2つ。

  1.  症状から原因菌を特定する(診断)
  2.  原因菌に効く薬を選択する(処方)


という診断と処方の判断が難しいからです。

ターゲットとなる菌を特定でき、対応する薬剤を選択することができれば散布方法は液肥や除草剤などと変わらないので、作業自体は簡単です。

施行面積分の薬液を作って噴霧器やジョーロなどを使って散布するだけです。

殺虫剤

フルスイング 殺虫剤


芝生も虫に食べられます。
特に根を食べる幼虫に注意。スジキリヨトウやコガネムシ、シバツトガなどが挙げられます。


薬剤が直接接触して効果が出るものと、薬剤を吸収した芝生を食べることで効果が出るものと2種類あります。
接触型は散布するタイミングが重要で、成虫には効かない場合があります。
オススメ:フルスイング

散布方法5step

散布方法の5STEP

この5つの工程を覚えるだけ。難しい作業はありません。面倒な計算はアプリやウェブサイトを活用しましょう。

施行面積を求める。

面積も求め方は簡単です。縦×横の長さで求めます。複雑な地形の場合おおよそでも大きな問題にはなりません。ちなみに、1平米=1㎡です。


使用する薬剤によっては坪単位やa(アール)で使用方法が記載されていることもあります。
1坪=約3.3平米(㎡)です。
10a(アール)=1000平米(㎡)です。
このあたりの単位を覚えておくと薬剤散布において取り扱うハードルが低くなります。

散布液量を求める。

step1で求めた面積に応じて使用する散布液量を求めます。大抵の薬剤には推奨された散布液量が決まっています。単位が「ℓ/㎡」であれば、1平米あたり1ℓの希釈液が必要になるということ


薬剤によっては10a(アール)あたりで記載されているものもあります。
100~200ℓ/10aであれば、1000平米あたり100~200ℓ必要となります。


これでは面積が大きすぎて分かりにくいので、1a(アール)あたりに換算すると分かりやすくなります。
10~20ℓ/a=100平米あたり10~20ℓ


つまり50㎡に芝生であれば、半分の5~10ℓの散布液が必要になることが分かります。

我が家の芝生はおおよそ100㎡なので、1a換算でちょうど使用する散布液量を求めることができます。

使用する薬剤量を求める

使用する散布液量を求められたら、使用する薬液にあった希釈率になるように水量と薬剤量を求めます。ここが1番面倒な計算になりますが、わざわざ自分で計算する必要はありません。


「希釈倍率計算」と検索してください。あとは枠に「希釈倍率」と「水量」を入れるだけで使用する薬剤の量を導き出してくれます。


計算サイトとブックマークしておくか、メモをとっておけば作業効率が上がるのでオススメです。

散布する

希釈液を作ることができたら、あとは散布するだけです。使用する希釈液量によって道具を使い分けると作業効率が格段に上がります。
量が少なければ噴霧器で丁寧に。量が多ければスプレイヤーを使用することで作業時間を大幅に削減することができます。

具体的には、除草剤は使用する液量が少ないので噴霧器を、殺菌剤等は使用する液量が多いためスプレイヤーを使用することをオススメします。


家庭用の小型の噴霧器は4ℓ程度しか1度に散布できないため、より多くの液量を散布するには不向きです。大容量もタイプは重たいし収納時に幅をとってしまうので、使用頻度との折り合いがつかないことが多いのでオススメできません。


ジョーロも1度に散布できるのはせいぜい10ℓ程度ですし、徐々に軽くなるとは言え何度も10ℓのものを持ち運ぶには労力を使うので、少し値は張りますがスプレイヤーを使用することを強くオススメします。
洗濯板から洗濯機に変わったときくらいに世界が変わります。(その当時のことはよく知りませんが。)

スプレイヤーは「アクアミックス」と「らくらくスプレイヤー アクア+」が人気です。私はアクア+を使用しています。
アクア+の使用方法は別記事にまとめておきます。

まとめ


液肥、薬剤散布方法は簡単5step。面積を求めて、液量を導き出し、それに応じた希釈率になるように薬剤を混ぜるだけ。しかも、面倒な計算はサイトがしてくれます。


散布器具はスプレイヤーがオススメ。あるのとないのとでは本当に労力の差が違います。
あとは目的に応じて使用する資材を選択するだけ。いきなりすべてを導入するのではなく、必要に応じて少しずつ挑戦してみてください。


まずは液肥か除草剤あたりが効果を実感しやすいので初心者の方にはとくにオススメです。

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