2年目以降は必須。綺麗な芝生を手に入れるためにする更新作業とは

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2年目以降は必須。綺麗な芝生を手に入れるためにする更新作業とは
  • 去年までは青々としていたけど今年はなんか調子が悪い気がする
  • 病気を頻繁に繰り返してしまう
  • 水はけが年々悪くなってきている

芝生を長年管理していくと感じる芝生の老朽化。芝刈りと水やり、施肥はしているけれど、他の作業はしていない。そんな芝庭には突然調子が悪くなるトラブルが発生することがあります。

芝生は水はけが良く通気性の高い乾燥した環境を好む性質があり、葉を強く生育するためには根を深く張る必要があります。

グランドカバーとして採用されることが多く、人の踏みつけ(以下:踏圧)がかかる環境下にあることが多く、徐々に土が踏み固められ透水性や通気性が低下したり、芝生が成長する過程で発生するサッチと呼ばれる有機物が蓄積することで多湿状態に陥ることがあります。

このように長年芝生を管理していくと土壌環境が変化し芝生の老朽化が進みます。この状態をリセットするために行うのが更新作業です

更新作業の内容は主に以下の4つです。

  1. 低刈り:長く伸びた芝生をリセット
  2. サッチング:地際部に貯まったサッチをリセット
  3. コアリング:固く絞まった土や老朽化した根をリセット
  4. 目土入れ:芝生の保護、成長の促進

これらの作業を行うことで土壌環境が改善し、再び青々とした芝生を手に入れることができます。具体的な方法を以下にまとめてみました。

サッチング|芝生の歯磨き

芝生は成長する過程で不要になった枯れた茎や根などの有機物をサッチを言います。生育が旺盛な芝生ほどサッチが蓄積しやすく定期的な除去が健康な芝生管理の一歩になります。サッチが蓄積すると多湿状態になりやすく病害発生のリスクが高まります。また、サッチが乾燥すると水を弾きやすくなるため、地中に浸透する前に表面排水で十分な水分を土壌中に保つことが困難となったり、さまざまなトラブルの誘因となります。

このサッチを取り除く作業をサッチングを言います。食後に口の中にある食べカスを歯磨きして取り除きますよね。アレと一緒です。大切なことは何か問題が起こる前に原因となる要素を取り除くことです。サッチングを行うには熊手や芝生専用のレーキもしくは電動で稼働するサッチングマシーンなどを使用します。

サッチングマシーンを導入することができれば作業効率は格段に上がりますが、費用がかかるのがデメリットです。かと言って熊手では掻き出せる量が少なく思うようにサッチを取ることができません。最もコストパフォーマンスがいいのは芝生用レーキを使用することです。

我が家のサッチングは芝生用レーキと熊手の二つ使用します。

  • 芝生用レーキである程度サッチを取りだす。芝生の地際部をほぐすようなイメージ。
  • 次に芝生用レーキで掻き出した垂直方向に熊手でサッチを掻き出す。
  • 地表部に掻き出せたサッチとほうきで回収する。

ポイントは芝生用レーキで固く絞まったサッチをほぐすこと。

サッチをすべて除去することは困難であり、やればやるほどサッチが出てきます。私はだいたい7割程度を目標にサッチを取り除いていきます。同じ場所を何度も掻き出すので体力の消耗が激しく、作業エリアを部分的に分けて行うことをオススメします

また、サッチング行うことで、芝生が立ち、この後の低刈りでしっかり芝生を刈り取ることができます。

低刈り

秋以降は芝生の根に萌芽するためのエネルギーを貯蓄するため、長めの芝丈管理になります。長い芝丈はエネルギーを貯蓄するためだけでなく、厳しい寒さの緩衝材としても大きな役割を果たしてくれます。

冬が過ぎ、暖かくなると長く残っている茶色く刈れた芝生は不要になるため、可能な限り低く刈り揃えます低く刈ることで高く上がった成長点をリセットしま

枯芝から緑の芝生に変化する際、枯芝から緑に復活するわけではありません。茶色く刈れた芝は分解され、茎から新しい芽が出ることで緑の芝生に育っていきます。また、長く伸びた芝生は生長点も上がっているので、芝生が芽吹いてから低めに刈ってしまうと軸刈りになってしまう恐れがあります。

芝生が休眠している状態であれば、低く刈ってもダメージが少なく済むため、軸刈り防止のためにも一度低く刈り揃えておきましょう。

また、春の萌芽は根に貯めたエネルギーを消費して新しい芽を出していきます。萌芽した芽を刈り取ってしまうと消費したエネルギーがもったいないので、低刈りのタイミングは萌芽する前の2月~3月に済ませるのがベストです

具体的な刈り高設定はお持ちの芝刈り機の一番短い刈り高に合わせていただくと大丈夫です。ウチの芝刈り機は12㎜が一番低い設定になるので、その高さで刈り揃えています。

コアリング

サッチングと低刈りで地表部をリセットすることができたら、今度は土壌環境を整えてあげましょう。コアリングは、芝生と土を一緒にくり抜き穴を空ける作業です。専用の器具で穴を空ける際に排出される土をコアと呼びます。

穴を空けることで通気性や浸水性の改善が見込まれ、それと同時に新しい根を張るためのスペースも確保することができます。

コアリングのイメージ図

このコアリングはエアレーションと呼ばれる作業に分類されます。エアレーションは他にもスパイキングやスライシングなど穴や切込みを入れて通気性や浸水性を改善する方法がありますが、土を直接取り除く作業はコアリングだけです。手間も一番かかりますが、その分効果もほかのエアレーションよりもより高い効果を期待することができます。

スパイキングであく穴のイメージ図

スパイキングは靴底に釘がセットされた道具を装着し、踏みつけるだけで通気口をあけることができる簡単な作業ですが、釘で圧して穴を空けるため、逆に穴周囲の土を締めてしまう可能性もあります。穴も小さいため、エアレーションとしての効果も一時的です。土壌改良を目的とするならばスパイキングよりもコアリングをおすすめします。スパイキングは液肥や薬剤などを土壌深くに浸透させたい場合に行うとその効果を十分に発揮してくれます。

目土入れ|芝生の絆創膏

サッチングやコアリングを行うと地表部に根が飛び出してきたり、穴を空けたところから乾燥し芝生を痛めてしまう可能性が高いので、目土入れを行い芝生を保護する必要があります。傷ついたところを保護し修復してくれる。いわば、目土は芝生にとって絆創膏のような役割を果たしてくれます

また、この更新作業の時期が一番芝丈を低く管理することができるので、地表部の不陸(凹凸)が確認しやすく、不陸修正するのに最も適したタイミングです

不陸が強いと水はけが悪くなったり、軸刈りの原因にもつながるのでこの機会を見逃さないようにしましょう。目土は葉先が少し飛び出す程度までに抑えておくと失敗のリスクを減らすことができます。

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