【芝刈りだけでは密にはならない?!】芝生の密度を上げる3つのポイント

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【芝刈りだけでは密にはならない?!】芝生の密度を上げる3つのポイント
  • こまめに手入れをしているつもりだけど、なかなか密にならない
  • 芝刈りが大変て聞いていたけど、思っていたより成長が遅い気がする
  • 目地がぜんぜん埋まってこない

芝生を植えたときは密度が高いフカフカな緑の絨毯を夢見ていたけど、理想と現実の差に悩まされていませんか?

今回、芝生の密度を上げるために重要なポイントを3つ紹介します。この3つを押さえて管理するだけで確実に芝生の密度は上がります。

我が家の芝生は家を建てたときにハウスメーカーに外構依頼をしたので、土壌改良はしていませんし、
高価な微生物資材や土壌改良材も使用していません。
定期的な芝刈りと近所のホームセンターで購入できる資材のみで管理された芝生ですが、床土が見えないくらい密になります。

今、この記事を読んでいるのが春なら今シーズンには高密度の芝生を手に入れることが可能です。高密度の芝生に育てるポイント。それは以下の3つです。

  1. 芝刈りの頻度を増やす
  2. 土壌環境を整える
  3. 肥料を与える

この3つのポイントの具体的な方法とその理由をこれから説明していきます。

芝刈りの頻度を増やす|目標は7月下旬までに15回芝刈りを行う

「え?7月までに15回も芝刈りしないといけないの?」

そう思われた方も多いはず。芝生は芝刈りをすることで密度が高くなるということを聞いたことがあると思います。しかし、実際にどれくらいの頻度で芝刈りをしたほうがいいと謳っている情報はないですよね。

そんな私が芝刈り頻度を増やすことを推す理由は2つあります。

  • 分げつを促す。
  • 芝生のコンディションを確認する。

「分げつ」を促して、茎の数を増やす

芝生は芝刈りをすることで密度を上げられます芝刈りによって葉を刈り取られると1つの節から出る葉の数を増やそうとする働きがあります。これを「分げつ」といいます

あまり聞きなれない言葉ですが、同じイネ科の米をイメージしていただけるとわかりやすいです。

田植えを終えたばかりの田んぼを見ると、ひとつひとつの苗は茎の数は少なくヒョロヒョロっとしていますよね。
それが収穫の時期には、茎が太く、茎の数も明らかに多くなっています。この茎の数が増えることが分げつです。

芝生の場合は、芝刈りを行うことで分げつの回数を促進させられます。

なぜ、芝刈りをすることで分げつが促進されるのかというと、植物には「頂芽優勢」という生理法則があるからです。

頂芽優勢とは、一番高い位置にある芽(茎や枝、葉など)の生長が優先され、脇芽の生長を抑えるという働きです。

芝刈りをすることで頂芽が刈り取られ、脇芽の生長を促進させる効果が期待できます。その結果として、分げつが促進され、密度の高い芝生が出来上がります。

芝刈りは芝生の定期健診|次の一手を決めるための大事な指標

理由2つ目の芝生のコンディションを確認するためですが、芝刈りは芝生管理をする上で定期健診のような役割も果たしてくれます。

本格的な芝刈りの開始時期は各家庭の環境で差が出ますが、だいたい3~4月頃。更新作業をされる方は早くて2月に低刈りをされる方もいます。春先から夏のピークにかけて気温の上昇に伴い葉の生長速度も上がっていきます。

一定の間隔で芝刈りをしていると、
「前回に比べて刈り取れる量が増えたな。」とか、「このエリアはあまり刈り取れないな。」とか
芝生の生長速度が速いところと遅いところがあることに気づくことができます。

芝生の生長速度に応じて管理の仕方が変わってきます。

よく刈り取れる部分:成長速度が速いので軸刈りのリスクが高い状態。

芝刈り後の仕上がり次第では、

  • 芝刈りの間隔を縮める
  • 刈り高を1段階上げる

といった対策を打つ必要があります。

あまり刈り取れない部分:土壌に問題のある可能性大。そのままにしておいても分げつを促すことができない。

土壌改良をして通気性・浸透性・排水性を改善する必要あり。

  • エアレーション(コアリング・スパイキング)を行う。おすすめなのはコアリング。
  • 目砂をまいて不陸修正を行う。

などの対策をとる必要があります。

よく刈り取れない部分に関してはそのまま芝刈りを行っても分げつを促すことは期待できず、密度が薄いままになっていることが多いです。なかなか生長しない原因は土壌に問題があることが多く、土壌改良することで芝生の生長を促してあげる必要があります。

芝刈りを高頻度で続けるために

ここまで読んでくださった方なら芝刈りの重要性を理解していただけたと思います。
しかし、頭ではわかっていたとしても実際に行うこととは別の話。
芝刈りを定期的に続けることができなければ意味がありません

芝刈り頻度を増やす方法は大きく分けて2つあります。

  • 時間を作る
  • ロボット芝刈り機を導入する

この2つです。

帰宅したついでに刈る!

もっともおすすめなのは、仕事からの帰宅後に芝刈りを行うことです。土日の休日だけ芝刈りをしようと思っていても何が起こるかわかりません。
天気が崩れることや、急な予定が入ることもあるでしょう。

家族で旅行とか、職場の同僚とゴルフとか。芝刈りは土日だけと縛ってしまうと、そんな予定が入ってしまうと次に芝刈りができるのは2週間後になってしまいます。

仕事が定時で上がれて、18~19時の間に帰宅できるなら芝刈りチャンスです!
私もこの時間に芝刈りすることが多いです。

手抜きで良いからとりあえず刈る!

もうひとつ芝刈りを継続するコツとして、ハードルを下げることです。
「せっかく芝刈りをするならキレイに刈り込みたい」と思ってしまうとまとまった時間が必要です。

それでは、空いた時間に芝刈りをするのは難しいでしょう。
気が付けば手が付けられないほど、芝生が伸びきってしまったなんて珍しくありません。

芝刈りの頻度を上げるためには、芝刈りの仕上がりを気にしないということが大切です。
私は、シングルカットのみで芝刈りを済ませることも多いです。

シングルカットカットとは、芝刈り機を1往復だけで済ませる芝刈り方法です。
1往復では十分に芝を刈り込めないため、刈りムラが出やすいですが、かなりの時短になります。

クリップ痕という、葉を刈り取れた部分と刈り取れなかった部分が交互に波打つような模様が出てきますが、分げつを促進する効果と葉を残して光合成効率を担保する効果の相乗効果を期待できます

ロボット芝刈りを導入する

仕事が忙しくて芝刈りをする時間を作れない。そんな方にはロボット芝刈りの導入をオススメします。ロボット掃除機の芝刈りバージョンです。

ロボット芝刈り機はハスクバーナーのオートモアが有名です。ぜひ検討してみてください。

オートモアの特徴をこちらの記事にまとめていますので、気になる方は読んでみてください。

土壌環境を整える|水はけ・通気性を改善する

芝刈りを頻繁に行っているけどなかなか密にならない。むしろ刈り取れるほど葉が成長いない。そう感じるときには土壌に問題があります

  • 水たまりができやすい
  • 通路になっておりよく人に踏まれることが多い
  • 芝生を張ってから数年経っており、ほとんど更新作業をしたことがない

上記の項目に当てはまる数が多ければ多いほど土壌に問題が生じている可能性が高いです。芝生に適した土壌は通気性・透水性(排水性)が良い土壌です。

保肥性も大切な要素の1つですが、施肥量や頻度によって管理することができるので芝生管理においては重要度は下がっても問題ありません。

芝生の生育が悪いところって水たまりができやすかったり、人に踏まれることの多い場所だったりしていませんか?当てはまる場合、水はけ・通気性に問題があります。

水はけの良し悪しを決める要素は浸透性と排水性の2つがあります。

浸透性とは
水の浸み込みやすさです。透水性は砂の性質が強いと高く、土(粘土質)の性質が強くなると低くなる傾向があります。土壌の性質のまとめた記事も用意していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
芝生を張る前に知っておきたい。後悔しない土壌(床土)って何?
排水性とは
勾配による水の流れやすさを指します。水は高いところから低いところへ流れていきます。これを表面排水といいます。不陸(凸凹)があると凹んでいる部分に水たまりができやすくトラブル発生の原因となります

また、芝生を張ってから数年経過している場合は、既存の根で土壌が埋まっており、新しい根が伸びるためのスペースがないことが原因になることがあります。コアリングをして既存の土の取り出し、新しい土と入れ替える必要があります。

コアリングとは
ローンパンチやタインエアレーターといった道具を使用し、芝生ごと土を取り出す作業をいいます。芝生は畑のように一度植えてしまうと耕すことができません。そのため、一部穴を空けて、土や砂、土壌改良材を混ぜたものを新たに埋めなおして通気性や透水性を改善を図ります。

コアリングをする

球根植え器でコアリングをした跡

土壌の問題を解決するにはコアリングを行うことが最も簡単かつ効率的です。一度芝生を剥がして土壌改良するのが一番効果を発揮しますが、想像以上に労力を使います。部分的であればまだマシですが、施工面積が広くなると体力を消費した上に、水やりの管理が必要になったり、不陸も生じてしまいます。

コアリングを行う際は穴と穴の間隔が10cm前後になるようにあけていくことをオススメします。コアリングの効果は空けた穴のみならず、その周囲にまで影響を及ぼすからです。

芝生youtuberのモトさんがコアリングについて解説してくださっているので、詳しくはこちらの動画を参照してください。

引用:芝生youtuber:モトさんのエアレーション解説動画

コアリングを行う際、カチカチの粘土質土壌ではなかなか道具が刺さらないことも多く、体重の軽い女性ではさらに作業が難航することもあります。対応策としては雨上がり後もしくは散水後など地中に水分を多く含んだ状態であれば多少刺さりやすくなるので試してみてください。

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不陸修正をする

不陸(凸凹)が強いと凹んている部分に水たまりができやすく病害や肥料焼けのリスクが高まります。不陸を改善するためには目土をまいて、床土の凹凸を少なくする必要があります。この際の注意点としては、葉が完全に隠れないようにすることです

葉が完全に埋もれてしまうと光合成ができなくなり、芝生の生育を妨げてしまうためです。目土をまく際には葉先が少し飛び出す程度までに抑えて、数回に分けて行うようにしましょう。

また、同時に勾配も排水桝に向かって高低をつけてあげると排水効率も上がるので、平坦を目指すのではなく高低差も意識しながら散布できるとより一層仕上がりに差が出てきます。

肥料を与える|窒素を与える

芝刈りの頻度も増やした、コアリングもして通気性や水はけの改善もした。それでも芝生が密にならないということは稀だと思いますが、それでも密にならない場合は、地中の養分が不足している可能性があります。芝生の成長を促すためには肥料を散布してあげる必要があります。

中でも重要となるのが窒素(N)です。窒素は葉の成長を促す作用があり、葉の色が濃くなったり、伸びる速度が上がったりという変化を時間することができます。

しかし、散布する量が多くなると肥料焼けのリスクや病害発生のリスクを高めてしまうため、計画的に行う必要があります。

まとめ|密度を高めるには芝刈り、土壌改良、施肥の3つが大切

この記事のまとめ

・芝刈りの頻度を増やす

・土壌改良をする

・肥料を与える

密度を上げる基本は芝刈りです。定期的に芝刈りを行うことで葉の生長速度の変化を実感してください。

芝刈りをしていてもなかなか生長を感じない場合は、土壌改良が必要です。コアリングをして既存の土を取り除き新しい目砂と入れ替えることで排水性、通気性の改善が見込めます。

それでもダメなら地中に養分が不足している可能性が高いです。葉の生長を促すには窒素(N)が必要です。ただ、量が多すぎると病害リスクや肥料焼けを起こすので用法用量は守るようにしてください。

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